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いろいろと… [日常雑記]

「第412回三原どうでしょう」には参加できませんでした。

宿泊先のホテルのWi-Fiから番組用Youtube Liveアドレスに接続できなかったためです。

見るに見かねたイトウさんが急遽自宅から生放送されました。

それと、[「山村明義『勝つための情報学』(3)」は、明後日(1/17)に公開する予定です。

早くも、このブログの運営方針を見直す必要が出てきました。
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「第412回三原どうでしょう」に出演します [お知らせ]

本日20時よりYouTube Live番組「第412回三原どうでしょう」に出演します。

*三原どうでしょう公式サイト
 https://eito46.wixsite.com/miharads

*YouTubeアドレス
 https://www.youtube.com/channel/UCah4Mf91M6dHH-XMmkxPjqA


【番組概要】

《前口上》
 ロックで綱渡り的な人生を送る三原人(?)が
 城町2丁目(?)に集い(?)、日常の戯言を
 『ひとりぼっちの流花』の如く語る生放送♪

 MC:
  グラハムさん(お休み)
  コニケンさん(お休み)
  タカポンさん(お休み)

 ゲスト:
  企業ライブラリアン ミヤノヨシアキ

 20201月12日 20時より広島県三原市内から生放送配信開始予定

《放送内容》

 1.先週の出来事&三原情報
  *とっておきのネタをご用意できると思います

 2.猫島SP
  *おしゃれな観光スポットとして人気の「猫島」
   その実情に迫る

 3.お別れの挨拶


本日20時より開始予定のネット生放送「第412回三原どうでしょう」に出演します。

毎週月曜日夜の楽しみである、この番組に出演するのは、今回で7回目です、

ですが、あろうことか、今回はレギュラーMCが全員欠席。

そこで、ゲストの私が三原市内の滞在先から生放送することになりました!

Youtubeで生放送するのは初めてですし、配信用のソフト「OBS Studio」を使うもの初めてです。

おまけに、2週間前に購入して、まだ全然使いこなしていないノートPCでの配信です。

番組用Youtube Liveアドレスに接続できるのか、やってみないと分からない。

さあ、無事生放送できるのか!

乞うご期待!
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山村明義『勝つための情報学』(2) [知の技法]

【週末の1冊 その2(中編)】山村明義『勝つための情報学:バーチャルからリアルへ』(扶桑社新書、2019年)


*情報の「三角測量法」(承前)

情報の「三角測量法」とは、ジャーナリストの山村明義さんが提唱される、「当事者」から得た一次情報を起点にして、これに見方の異なる「対立者」と事情に詳しい「第三者」から得た情報を加えて吟味・精査していく調査方法のことです。

この方法はジャーナリズム・メディア関係者のみならず、研究者やビジネスマンなどにも応用可能な汎用性の高い「知の技法」であると思います。

対面調査だけでなく、文献中心の調査にも利用できるのです。

以下は私なりのまとめです。

ある理論・学説・モデルがあるとしましょう。

それらの妥当性・普遍性・適用可能性などを検討する際に、まず必要なことは、当の理論・学説・モデルを世に出した「提唱者」の主要な著作を充分に読み込むことです。

日本のアカデミズムの場合、当の理論・学説・モデルを輸入・紹介している主要な論者・研究者の代表作ということになりましょうか。

最終的に賛同するにして批判するにしても、主唱者の一次文献をその考え方の背景まで読み込むことは必須です。

世の中、特にネットの言論空間においては、この基本的な作業すら行わずに、解説本1・2冊だけ読んで、すべてを理解したかの如く声高に主張されておられる方を散見します。

中には解説本1・2冊どころか、伝聞情報だけで語っている方もおられますね。

大変嘆かわしい限りです。

次に必要なのは、その理論・学説・モデルを批判している学者・研究者・批評家の主著を読むことです。

最新学説の場合は、これまでに主唱者を批判し続けていた人たちが、新しい学説等に対してどのように反応しているか情報収集することになりますね。

このようにして主唱者と批判者、相互の主張を比較検討して問題点を主要な争点をあぶり出します。

そして、ここからが重要です。

山村さんも、「情報の形を「三角形」にすること」で、「より正確でより「固い情報」にできる」と書かれておられます。(56頁)

ただ、言論の世界において「信頼できる第三者情報」を取得するのはとても困難です。

当該ジャンルについて、できる限り公平かつ客観的に物事を説明している論者を見つけるのは難しいからです。

そもそも、学派・学閥を超えて公正明大な立場から発言している研究者が存在するのかという問題がありますから。

だから当該ジャンルの主要な学説・学派について、日頃からクロスチェックしておいて、この問題ならば信頼性が高いと判断できる「参照点」たる人物を何人か見出しておく必要があります。

つまり日々の研鑽が重要なんですね。

「主唱者」「批判的論者」「客観性において信頼性の高い第三者」、これら三つの立場からの主要な言説を比較検討することが肝要なのです。

(明日に続きます)←まだ続くんかい!


山村明義 著『勝つための情報学:バーチャルからリアルへ』
出版社 扶桑社
初版発行 2019年1月1日
ISBN 9784594081317
出版社公式サイト
https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081317
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山村明義『勝つための情報学』 [知の技法]

【週末の1冊 その2(前篇)】山村明義『勝つための情報学:バーチャルからリアルへ』(扶桑社新書、2019年)


この原稿を四国の実家に帰省する途中の新幹線の中で書いています。

昨年末に購入したノートPCで。

いや、本当に便利になったものですね!

ひと昔前なら、新幹線の中でインターネットに接続して、情報収集しながら原稿を書くなんて、よほど恵まれた人たちのみが享受できる情報環境だったのですが、今や実売価格数万円の超安物PCでも簡単にできちゃいます。

いつ・いかなる場所でもネットに接続できて、好きなだけ情報を得ることができる。

なんて素晴らしいことじゃないですか!!

でも、物事には「良い面」ともに「悪い面」も伴うのは、この世の常。

ついさっきも、新幹線車両の電光掲示板に、「子供が平日にネットにアクセスできる時間を1時間に制限」する法案を、どこかの県議会が審議するとかというニュースが流れていました。

私たちは毎日、大量の情報に囲まれながら生き、自分では意識しない内に膨大な情報を受け取っています。

新聞・雑誌・テレビなどのオールド・メディアに加え、誰でもが気軽に情報を発信し享受うるインターネットの普及により、私たちが人類史上かつてないほどの膨大な量の情報の中で生活しています。

たいへん困ったことに、それらの中には、ちょっと見には真偽の判断がつかない「誤報」や「フェイクニュース」などが含まれています。

では、高度情報社会の利便性を享受しながら、虚偽の情報に騙されないようにするには、一体どうのようにすればよいのでしょうか?

ジャーナリストの山村明義さんが昨年初めに出された『勝つための情報学』は、日々接している情報の中から真贋を見極めるための具体的な方法が幾つも提示されています。

山村さんは紙媒体のメディアに約5万本の記事を書いてきたのですが、刑事・民事ともに名誉毀損罪などで告訴されたことがないとの。
(ただし、一度だけ出版社が無断で書き加えた内容で訴えられたことはある)

この本の第2章は、山村さんが日々実行している「情報の安全確認」が詳細に説明されています。

 ・「い・な・か・も・ち」の原則
 ・「6W2H1D」
 ・「三角測量法」

すべてを説明しては著作権侵害になりかねないので、ここでは「三角測量法」の簡単な説明のみにとどめ、その後は上記の方法に通じる私自身の情報選択法を提示いたします。

*情報の「三角測量法」

「三角測量法」とは、人工衛星・GPSなどがなかった時代に行われていた目視による測量法のことです。

「「三角測量法」とは、80年代まで実際に使われた、本来は山や建物などの測量法です。三つの「既知の点」から線を引き、「未知の点」を割り出していく優れた測量法でした。
 いまでは宇宙や上空からそれを見る「衛星測量システム」に取って代わられていますが、科学的原理としても、より規模の大きな三角形を最初に測定することで、「測量誤差」を最小化でき、三角形の内部の点の位置をより正確に特定できる方法なのです。」(52頁)

この優れた方法を「情報の世界」に当てはめてみるのが、情報の「三角測量法」なのです。

情報の世界においては、「当事者」・「対立者」・「第三者」が三点となります。

まず起点となるのは、一次情報たる「当事者情報」。

これに見方の異なる「対立者」と事情に詳しい「第三者」から得た情報を加えて吟味していく調査方法なのです。

出発点となるのは、あくまでも当事者から得た「一次情報」です。

一次情報がどこまで信用できるのか、細部に至るまで検証するために、対立者と第三者から得た情報をもって精査していく。

この地道な作業の繰り返しが肝要なのです!

(明日に続く)


山村明義 著『勝つための情報学:バーチャルからリアルへ』
出版社 扶桑社
初版発行 2019年1月1日
ISBN 9784594081317
出版社公式サイト
https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081317
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【悲報】再来週から本気出す! [お知らせ]

月・水・金曜日は日々の思索の記録、土曜日は書評、日曜日はニッチな趣味的分野について書き記す所存で始めた、このブログ。

10日目にして早くもピンチ到来です。

理由は、

・年末年始に原稿の書き溜めができなかった。
・休暇明けに仕事が始まった途端、思い掛けない量をこなさなくてはならなくなった。
・今週末(1/11)から、しばらく四国の実家に帰省し、帰りに備後地方を訪問する。

などなど、まあ自分の見積もりの甘さというか、自業自得なんですけどね。

最後の帰省と旅行に関しては、年末に購入したばかりで、まだ充分使いこなしていないノートPCを持ち歩くにしても、滞在先でネットに接続できるのかの確証がまったく得られていません。

新幹線ならネットに繋がるので、そこで一気に作業するしかないですね…

ということで、明日(1/11)以降のブログ内容の予定です。

 1月11日(土):ビジネス新書紹介
 1月12日(日):YouTube動画紹介
 1月13日(月):イベント告知
 1月15日(水):YouTube動画紹介
 1月17日(金):YouTube動画紹介
 1月18日(土):小説紹介
 1月19日(日):ニッチな趣味的分野紹介

なんだ、「YouTube動画紹介」ばかりじゃないか! 楽な方に逃げるな!

とのお叱りを受けるのは重々承知のことです。

これらは私自身が関わっている動画の紹介なので、見逃してやってください。

さあ、再来週(1/20)から本気出すぞ!

タグ:日常 告知 予定
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静電気人間M [日常雑記]

一昨日の帰り道、勤務先の同僚Aさんとの会話。

Aさん「今年の冬はいつより暖かいね。9連休中、暖房を使わなかった日が何日もあったよ。」

私「そうですね。それに例年よりも適度に湿気があって、乾燥していないですよね?

Aさん「そうそう。日中は天気良くても、夜中・明け方に雨が降っていることが多いから、いつもより湿度が高いので、乾燥肌にならなくて助かりますよ…」

私「私は静電気に悩まされることがなくて助かっています。」

そうなんですよ。

いつもなら、冬に勤務先のドアノブに触れると、手にビリッと静電気が流れて困っているのですが、この冬はまだ一度もないんですよね。

ただ、静電気に悩まされるようになったのは、大学進学で上京して以降のことなんですが…

四国の実家住まいだった時は、セーターを脱ごうとすると肌着にピッタリくっ付いたりすることはありましたけど、静電気を日常生活で感じたことって、これぐらいだったんです、

理科の実験以外で、初めて体に静電気が流れた感触を体験したのは、大学受験のために宿泊した西武新宿駅近くのホテルでのことでした。

ドアノブとエレベーターのボタンに触れるたびに、指先にピリリと流れて起きる電気ショック!

生まれて初めて滞在した都心の水も空気も体に合わない上に、故郷では経験したことのない不快極まる感覚に、1週間の滞在期間中、ず~っと悩まされ続けました。

もしかしたら、受験勉強のストレスで体が壊れてしまったんじゃないかと、本気で心配さえしました。

受験が終わって故郷に戻ってからは、そんなことは一度も起こらなかったので、一安心したのですけれどべ…

でも、上京してからは、冬の乾燥した時期に静電気ショックを感じることは毎年何度もありましたけど、あのホテルで体験したような金属に触れるたびに毎回ビリリと感じるようなことは、二度とありませんでした。

やはり受験勉強のストレスが原因だったのでしょうか?

加えて、不慣れな都心の環境。

ちなみに、進学したのは多摩地域の山奥にある大学で、故郷以上に水も空気も清浄な「東京の僻地」でした。
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「井の中の蛙大海を知らず」 [日常雑記]

このブログにて、瀬戸内海の港町に生まれ育ったことはすでに記しました。
【週末の1冊 その1】 瀬戸内みなみ『にっぽん猫島紀行』(イースト新書 2017年)

瀬戸内の波はそれはそれは穏やかで、特に遠浅の浜辺で小潮の時なんかは、海面が風に吹かれているだけじゃないかと錯覚することすらありました。

そんな穏やかな海辺で育ったもので、ニュースで釣り人が波に飲まれて亡くなられたと聞いても、まったく実感が沸きませんでした。

台風とかじゃない限り、人が波に飲まれるなんてありえないと思い続けていたからです。

そんな思い込みから脱したのが、小学六年生の修学旅行で訪れた高知の桂浜。

祖父の事業の関係で、父親に連れられて幼少の頃から高知市内には何度か足を運んだことはありました。

ただ、それは祖父の手伝いのための日帰りの往復で、忙しくて市内をゆっくり観光するなんて余裕はありませんでした。

高知城を見学したのも修学旅行が初めてだったんじゃないかな。

で、小六の時に訪れた桂浜。

晴天に恵まれた観光日和に、生まれて初めて目の当たりにした太平洋。

瀬戸内海とはまったく趣を異にする雄大で茫洋とした大海原。

そんな波打ち際に、瀬戸内の浜辺で遊ぶ要領で足を踏み入れたのが大間違い。

見た目にさほど大きいとは思えなかった波が浜辺に打ちうけて起きる波しぶき。

その波しぶきを受けて、あっと言う間に全身びしょ濡れになってしまいました。

さすがに恐怖は感じませんでしたが、瀬戸内の浜辺では体験したことの無い波の威力に心の底から驚かされました。

晴れ渡った浜辺でこんなことになるのだから、荒波打ち付ける磯辺で釣り人が飲まれてしまう、そのことがようやく理解することができました。

さて、話は中学二年の北海道旅行の体験に続きます。

行きは東京湾から大型フェリーに乗って、太平洋を北上して北海道の港街に到着、そこから札幌周辺を旅行しました。

行きのフェリーの旅は好天に恵まれ、海上での数日間をとても快適に過ごすことができました。

帰り道、青函連絡船を利用しました。

この時の船内で体験した荒波の凄さは一生忘れることができません。

だって立って歩くのがやっとだったんですから。

いつ船がひっくり返ってもおかしくないような大きな揺れの連続。

青森港に無事到着することができましたが、あまりの驚きに船酔いすら起こすこともなく、ただ呆然と船中の揺れを体感することしかできなかったのです。
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細野晴臣(編)『F.O.E MANUAL』 [サブカルチャー]

えーっと、毎週日曜日は私の内に秘めたる「狂想的部分」を解き放つことにします。

他人の「壊れた姿」なんて見たくも知りたくもないという健全な皆様におかれましては、このブログの日曜投稿分はスルーしていただければ幸いです。

で、まず思い立ったのが「コミケで頒布されている薄い本、もしくは研究本」でも、多分採り上げられたことのない「超ニッチなサブカル分野」の紹介。

でも、ブログ開始早々、あまりに需要無さ過ぎる私道の路地の裏道の奥にあるわき道のさらに奥に続く畦道のさらに続く細道のどん詰りのようなジャンルのお話ししても、誰もついてこれないと思いますので、今回だけは「超有名人の知られざる問題作」について記します。

それは、細野晴臣(編)『F.O.E MANUAL』(扶桑社、1986年)です!

え!、そんな本知らない?

まあ、そうでしょうね。

細野晴臣さん公式サイトの著作リストにも、Wikipediaの「細野晴臣」にも掲載されていませんから。

かの国立国会図書館オンライン・データベースですら、刊行30年以上経った2017年2月6日になってようやく「情報資源を採取・保存した」という、極めてレアな本ですからね。

奥付から基本的な書誌情報を抽出してみましょう。

 責任監修 細野晴臣+後藤繁雄
 執筆協力 浅田彰+大原まり子
 発行所  株式会社扶桑社
 昭和61年6月24日 初版第1刷発行
 [コピーライト]H・HOSONO 1986
 ISBN 4-89353-091-7

著作権マーク以下の記載から判断して、これは紛れも無い「細野晴臣さんの著作物」ですよね?

じゃあ何故、公式サイトからも「なかった事」にされているのか?

まず、「F.O.E」についてご説明しましょう。

「F.O.E」は、細野晴臣さんがYMO散開後移籍したテイチク株式会社と業務提携して設立したレコードレーベル「ノン・スタンダード(NON-STANDARD)」からデビューした音楽ユニットです。

「F.O.E」は「フレンズ・オブ・アース(Friends of Earth)」の略称であるとともに、「フレンド・オア・フォゥ(FRIEND or FOE)」でもあるとか、ないとか…(笑)

英語の「foe」は「敵」を意味しますし、「友と敵」のダブル・ミーニングなんでしょうね。

細野さんと元Interiorsの野中英紀さんを中心に結成されたユニットです。

越美晴さん、サンディーさん、そしてファンクの帝王ジェームス・ブラウンさん、メイシオ・パーカーさんなどがゲスト参加されています。

活動期間に関しては諸説ありますが、主要な活動歴は1985年後半から1986年初頭までに集中しています

細野さんご自身が「O.T.T.(Over The top)」と命名した機械的な細かいビートを駆使して、時にはファンクに近いドライヴ感あふれる音楽を展開したユニットですね。

この1980年代半ばに短期間存在した音楽ユニットの「公式マニュアル本」が『F.O.E MANUAL』です!

で、この本なんですけど、良く言えば80年代半ば当時の「文化的先鋭性」を表明した尖がった本。

悪く言えば、「限りなくトンデモ本に近づいたオシャレな文化左翼のテロ宣言書」!

内容について詳しく触れませんが、私なりに一言で要約すれば「バイオ・ケミカルを含むハイテクで武装した都市の文化的遊牧民に向けた抵抗・蜂起への呼びかけ」です。

ビート世代以降のアメリカ対抗文化とフレンチ・ポストモダニズム、それらにカルトぽい東洋的瞑想・身体技法と電子神秘主義・初期サイバーパンクとを混ぜ合わせたごった煮。

一例だけ挙げておきますね。

58ページから始まる「F.O.Eによる東京浄化戦争計画」

最初の一文が、

「F.O.E. ARMYの第一のターゲットは、「こじゃれた」ギャルでうずめつくされた原宿の歩行者天国、原宿駅にナパーム弾を、そしてラフォーレと竹下わきに原爆を投下」
(註.これは1986年刊行の著作からの引用です。決してブログ主個人の「犯行予告」ではありません!)

以下、表参道→青山通り→渋谷駅周辺→日赤通り→霞町→六本木総攻撃→神宮前界隈のクリエーター・ゾーンを攻撃と続きます…
(註.これは1986年刊行の著作からの要約です。決してブログ主個人の「犯行予告」ではありません!!)

で、最後に「東京浄化も夢じゃない」で締め括られています。
(註.これは1986年刊行の著作の紹介です。決してブログ主個人の「犯行予告」ではありません!!!)

テロを示唆? 推奨? 煽動?

イヤハヤ南友、凄いですよね! 逝っちゃってますよね?

この辺りの記述は、関西で生まれ育ち当時京都大学人文研助手だった浅田さんの、成り上がりものが跋扈するキッチュで薄っぺらい文化的魔界・東京への恨み辛みが込められていると考えるのは、うがち過ぎですかね?

それはともかく、こんな文化的怨念が込められたトンデモ本を自分の著書として認めたくないのは、誰だって理解できますよね。

この本が刊行されて9年後、都心で大変痛ましい地下鉄サリン事件が起こりました。

この本で言及されている銃器・弾薬・原爆ではなく、薬物でのテロ事件です。

この点からも、いくらなんでも、この本が9年後の都心で起きた痛ましい事件の手引きになったとは言えないでしょう。

ただ、本全体から漂う「薬物使用による現実からの脱却」の肯定。

そして、高度資本主義の文化を享受しつつ離脱を図る知的な選民こそが資本主義の閉塞から逃れうる道を提示できる、との文化的エリート主義。

う~ん、なんだかなあ~

初版刊行から30年以上経って再読し、決してこれらに耽溺してはならないと改めて決意した正月明けです。


【補足】本書5ページからの引用

「なおマニュアルのテキストの内容については、細野晴臣のテーマにもとづいて京都大学人文研助手の浅田彰が総監修を行い、実際的効能に配慮した。」

上記を読む限り、細野さんは「名義貸し」しただけで、実質的には浅田彰さん・大原まり子さん・後藤繁雄さんの著作なんでしょうかね?


【補足2】家政婦は見たPart3「細野晴臣氏の黒歴史? FOEを検証する」より

「FOEについては、実は資料らしいものがほとんど残されていない。日本武道館公演の豪華パンフレットや、浅田彰+大原まりこが執筆した『FOE MANUAL』なる単行本も出版されてはいるが、これらは音楽を説明するための機能を果たしたものではない。後者は「ホール・アース・カタログ」のパロディのような装丁だったが、私のような音楽バカで生真面目な性格の人間からすると、その内容はまるで「ファンを煙に巻いてるんじゃないの?」という印象すらもったほど。メンバーが積極的にグループを語った発言も当時から読んだこともなく、再発CDのライナーノーツでも、事実関係をつまびらかにするのが限界だったようだ。」
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瀬戸内みなみ『にっぽん猫島紀行』 [地方の未来]

【週末の1冊 その1】 瀬戸内みなみ『にっぽん猫島紀行』(イースト新書 2017年)


別に自宅で飼おうとは思いませんが、小動物は好きですよ。

通勤の行き帰りや、買い物や散歩の途中で出会う、猫・犬・小鳥など大好きです。

特に猫は大のお気に入りで、通りがかりに偶然見かけたりすると、思わず心がほっこりしますね。

そんな「薄ぼんやりとした猫好き」である私が、本屋の新刊書コーナで手に取ったこの本を即購入した理由は一つ。

私の生まれ故郷が採り上げられている!

正確に言えば、行政上、生まれ育った町に属する島なんですけどね…

私は大学に進学するまで瀬戸内海沿岸の港町で育ったのですが、その沖にあるいくつかの島のひとつ、そこが最近「猫島」として話題になっていると、なんとなしに知ってはいましたけど、こうして書籍に採り上げられたとなると、これは買わざるを得ません。

どの島なのかは内緒ですけれど…

この本の舞台となる猫島10の内、5島が瀬戸内海の小島なのはなんとなく分かります。

だって、温暖だし、台風の被害も比較的小さな地域だし、すぐ近くに魚はいるし、猫にとって棲みやすいのだと思いますよ。

釣り人が通りかかった猫に釣った魚を気前良く分け与える、そんな光景を故郷の海辺で何度も見かけたことがあります。

さて、著者の瀬戸内みなみさんによると、「猫島」とは「明確な定義はないが、徒歩で一周できるくらい小さくて、住民の数よりも猫が多いといわれるような島を指すことが多い」とのこと。

そして、そんな小さな島に棲む猫との出会いを求めて、国内のみならず海外からも観光客が続々と訪ねてきている!

最も有名なのは愛媛県・青島でしょうか。

この本は無類の猫好きである著者が、北は北海道・天売島から、南は沖縄県・竹富島まで、10の猫島を訪れ取材したルポタージュです。

巻頭カラー4ページのカラーグラビアから始まって、本文の至るところに現地で著者が撮影した猫の写真がページを飾っている、まさに猫づくしの本ですね。

猫好きの方にはお薦めの一冊です。

ただ、著者の視線は猫が暮らす島が抱え込んでいる厳しい状況についても丹念に取材しています。

むしろ、日本各地の猫島が抱えている様々な深刻な問題、そこに充てた記述の方が多いかもしれません。

たとえば、私が幼少の頃から海水浴や遠足や臨海学校などで度々訪れていた島は、昭和30年には1300人以上いた人口が、今は100人を切ってしまっています。

そして平均年齢は80歳前後。

このまま人口減少が続いていくとしたら、いったい誰が島の猫たちの世話をするのでしょうか?

少子高齢化と過疎化と地場産業の衰退が、猫と人の共棲の場を脅かしています。

同じく過疎化と人口減少に悩む中間山村地帯と比べて、アクセス面からも離島は急速に限界集落化が進んでいると言えるでしょう。

また、そのすぐ近くにある島。

この島では猫の大量死が発生してしまいました。

毒殺説もありますが、流行病による大量死説もあり真相は不明です。

そのため猫の数が3分の1ほどに減ってしまったそうです。

そして「可哀相な猫たちを救え!」と乗り込んで来た動物愛護団体。

善意で行ってはいるんだけど、島民たちとの意思疎通が上手くいっているとは言いがたいようです。

詳細はここでは記しませんし、私見も述べません。

ご興味のある方は、ぜひ本書を読んでみてください。

なんだか歯切れの悪い感想になってしまってゴメンなさい。

読んでいて陰鬱たる気分になった方もおられるかもしれません。

多くの猫島に「猫と人のより良き共棲」を求めて尽力されている方々が少なからずおられることに、一縷の希みを託しつつ、この拙い文章を終えます。


瀬戸内みなみ 著『にっぽん猫島紀行』
出版社 イースト・プレス
初版発行 2017年6月8日
ISBN 9784781650876
出版社公式サイト
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近況報告 そして/あるいは 生存報告 [日常雑記]

以前運営していた評論系ブログを休止してから約1年半が経ちました。

その間、何していたのかと問われると答えに窮します。

実質何も成果残せていないからです。

とりあえず、片道2時間の通勤(通痛?)に耐えながら、本業の方は何とか続けています。

むしろダメダメなのは土日祝日の自由時間に溢れた日ですね。

とにかく生産的なことをほとんど行えていないんです。

ちなみに、この年末年始の9連休中、本日(1月3日)に至るまで、自宅から半径500メートル内から一歩も出ずに生活しています。

半径500メートル内で大抵の生活必需品は手に入りますし、嗜好品である本とCDは通勤の帰り道とネット通販で買い置きしたものを、ちびりちびりと嗜みながら「必要最低限度の文化的生活」を維持しています。

しかもですよ、この年末年始の連休、半径500メートル内の範囲が内角がほぼ90度近い四分の一円に縮小してしまっているのですよ。

自宅近く半径500メートル内は、最寄り駅方面の商業地域よりも、東京近郊の都市と自然が混在した地域の方が多いんです。

河岸の遊歩道もありますし、公園も20箇所近くありますね。

住宅地の入り組んだ細路地を歩くのは、なかなか楽しいですよ。

だから、いつもは半径500メートル内といっても、全円の範囲であれば、その気になれば2時間ぐらい余裕で散歩できます!

まあ、公園で休み休みしながらですけれど…

ただここのところ、なんとなく武蔵野の面影をかろうじて残しているかなという地域には足を踏み入れていません。

さて、あと残り二日となった休日も半径500メートル内で棲息することになるでしょう…

なんで、こんな体たらくになったかについては、体の疾患の問題もあるので明言は避けておきます。

ということで、しばらくこんな感じの「ゆるい文章」の投稿が続きますが、今後もよろしくお願いいたします。
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